「怖かったねえ」と撫でさすること

古山です。

現実的に役に立つ話をします。
いささかあてずっぽうではありますが、当たる確率は高いです。

子どもが教育上の問題を起こしていて、その理由がよくわからなかったら、恐怖
のためだと推定するのです。

そして、子どもの恐怖を和らげるよう、子どもの身体に働きかけます。情緒的、
芸術的な働きかけもいいです。

恐怖に捕らえられた子どもは、人の言うことが耳に入らなくなります。そして、
身の安全を確保するための、短絡的な行動をします。
これがすなわち学業不振であり、場をわきまえない行動なのです。

恐怖は身体に分布しています。(脳の対応する部分は、自律神経を司っている間
脳の部分ですが、脳に働きかける手段はありません)そこで、身体に働きかけま
す。

小さい子でしたら、抱っこしたり、ひざに乗せたりします。背中を撫でてもいい
し、じっと手を触れていてもいいです。

たぶん「怖かったねえ」と言いながら撫でさするのが効くでしょう。内容より、
語調です。

身体を温めるのもいいです。恐怖を感じているときは、交感神経が活性化してい
て身体が緊張し、血行が悪くなっています。

おいしいものを食べさせてもよい。

その他、落ち着かせることなら、なんでもいいです。安心できる状況を作ること
です。

これは時間がかかることです。効果が見えるのは、急性のことだったら数分~3
0分。。慢性のことだったら翌日以降になるくらいの覚悟をしたほうがいいです。
子どもは安心できるほどに、泣いたり、自分にこもったり、文句を言ったりする
からです。

年齢が上がってくると、ひざに乗せてしまうことはできません。こうすればいい、
という一律のものはありません。その子が安心できるようにという、ご家庭ごと
の状況に応じるしかありません。

 

言葉での言い聞かせやアドバイスは、逆効果です。本人の孤立感を強めます。

しかし大人たちは、「その程度のこと、我慢できるよ」とか「こう考えればいい
んだよ」とか「これが原因だよ。直したら」と言いたがります。これが、今の教
育(たぶん昔からの)の抱えている大問題です。公式しか知らないのです。何が
起こっているのか見えないうちに、答えだけ持っています。

大人たちは、恐怖を感じた時に、たいていは考えの世界に逃げ込みます。そして、
けっこうや人生哲学を持ち出したり、「~のせいだ」と原因を探したりします。
それが私たちの逃避であり、恐怖の現れ方なのです。
私たちは、恐怖があるときに恐怖としては感じず、立派なことを言ったり、なに
かのせいにしたりします。

でも、身体と心はこわばったままです。たいていは、身体の不調となって表れて
きます。

そういうわれわれ自身に慈しみを持つこと。
子どもに見つけたら、子どもを慈しむこと。
それが、すべてのはじまりです。

これがどういうことなのか、わかりやすいことがあります。

市役所に行ったとか、教育委員会に行ったとか、どうもここはお堅いところだし、
緊張してしまうなあ、と場所があるものです。そういうところに行ったとき、自
分の胸とかお腹とかをさすりながら「怖いねえ」と自分につぶやくのです。
そうすると、ほっとした感じと同時に、自分の体が怖くて緊張していたことがわ
かります。

この怖さを何十倍にもしたものが子どもたちを捕えている。そう推察すると、子
どもたちの行動がわかってきます。

 

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古山明男

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