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数式という悪魔

古山です。

「算数脳パズル250」をやりながら考えました。なんで、この本のようなパズル
なら遊びとしてできるのに、計算ドリルはつまらないのだろうか。

ふと思いつくことがあって、この本の中で数字がどのように使われているかを調
べました。すると、「3マス進む」とか「3ヵ所壁を壊せる」とかいうふうに、
すべて具体的な操作を表しています。
結果として足し算になるものとかけ算になるものが少しありましたが、それもパ
ズルになっています。

つまり 5-3 を計算せよ、というような数式は一つもないのです。

この数式が、前便で引用しました、シュタイナーの言う「小悪魔」なのです。
ここにある5という数、3という数になんの意味があるのですか。ただの抽象で
す。
それ自体がなんの意味ももっていなくて、生命を吸い取ってしまいます。

キビダンゴを5個もっていて、サルとキジとイヌに1個ずつあげたら、何個残っ
ているか、なら意味があります。

でも、

10-4=   11-7=
8-5=    13-6=
....

というようにひたすら数式が並んだドリルは、やらされてる感しかありません。。
みなさまが子どものとき、好きでしたか?

 

もし好きだったら、宿題を嫌がる子はいないだろう、「くもん」が続かない子は
いないだろうと思うのです。(好きな子も、いることはいるのですが)

並べられた数式は、多くの子どもにとって「決まりを正確に復唱せよ」という意
味しかもたないのです。
だから子どもはじきに飽きます。

もちろん、数式は、偉大なる人類の文化遺産です。ある年齢になれば無理なく使
えます。

何歳くらいで無理がなくなるかは、ものすごく個人差があります。かんたんな足
し算引き算程度の数式が無理なく入るのが、早くて5歳くらい、遅くて11、2
歳くらいです。この個人差を尊重してあげないと、重大な数学アレルギーになり
ます。

とにかく小学校低学年くらいでは数式だけが現れるとしっくりこない感じがする
のは、当たり前のことであり、それを子どものせいにすべきではありません。

 

計算式を出題されて答えを出すより、見えるものを数える、長さや重さを測る、
料理で材料を計量する、工作で長さを合わせる、というようなことのほうが、は
るかに深く数学をやっているのになあ、と思います。

 

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古山明男

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古山明夫

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