古山です。
発達障害についてのお尋ねでした。発達障害の原因がなにか、どうしたらいいの
か、私にはわかりません。
わからないままに、障害児っぽい子どもたちに、とにかく親切にする、見おろさ
ない、批評しない、を私塾でやってきました。人間として当たり前のことをして
悪かろうはずがない、というだけなのですが、そこそこの結果は得ています。
発達障害は、近年、急に増えました。
どうしてなのか、いろいろな原因が言われますが、どれも推測の域を出ません。
遺伝、妊娠期間中の影響、脳の機能障害、育て方の変化、テレビ・ゲーム、食べ
物、環境汚染、電磁波、診断概念が普及した、などなどです。どれも、否定はで
きないのですが、はっきりしたデータには出会いません。原因が単一なのか、複
合しているのかもわかりません。
その中で、比較的「こういうことではないか」と思うことがあります。
シュタイナーが、障害児に関して、アストラル体(だったと思うが、原典を思い
出せず確認できません)が身体の中に入り込めなくて、身体の上に漂っている状
態だと言っています。アストラル体が身体に入り込めないと、身体の感覚を認知
できないはずです。
そこで、障害児に、さまざまな気持ちのよい感覚で取り囲むようにしてあげるの
は、意味があると思います。身体の感覚と調和できることが、アストラル体が身
体に入り込むことなのです。きれいな音、心地よいマッサージ、触り心地のよい
布、よい香り、美しい色彩、美しい詩、などなど。
そして、みんなでその子に共感的な意識を向けること。
じつは、これはみんな、子どもを安心させるのに役立つことばかりで、特に障害
児だからというものではありません。アストラル体うんぬんを持ち出す必要もあ
りません。
私たちが、もし、発達障碍児でもほっとすることができるような場を作ることが
できたならば、すごいことが起こります。私たちの子どもたちが、自発性に富み、
好奇心に富み、思いやり深くなっていくのです。
みなさまといっしょに、そのような道を開発できることを、切に願っております。
古山明男