古山です。
セレスタン・フレネ(1896~1966)というフランスの人がいます。権威主義的
な教え込みの教育に疑問を持ち、子どもに自然な学びがあることをしました。
「フレネ学校」という学校を作ったことで知られています。
このフレネの言葉です。
なんと長い世代にわたって、子どもたちは、教科書と壁にかかった黒板のまえ
で、恐怖に青ざめ、額に苦痛の油汗をしたたらせてきたことでしょうか。意味も
効用もわからない勉強という名の鞭! 死んだ、意味もない文字をただなぞるだ
けという、なんとも空しい努力! 教師たちは、自分たちの任務のなかでもとり
わけうんざいりするもので、成果など望むべくもないこの仕事ーー子どもに読み
書きを教えるというこの仕事に、それでも神経をすり減らしています。読み書き
学習だって! できたら、ごめんこうむりたいものだね。
でも、いつ見たって素敵なものではないでしょうか? 子どもが話し始めて、
早い足取りで、けっして過つことのない確かさで、言葉を獲得していく魅力的な
風景は!
(「言語の自然な学び方」セレスタン・フレネ 太郎次郎者社エディタス
p209)
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