子どもを、与えられた課題をこなす生活に追い込むのは、自然の条理に反してい
るなあ、と感じます。
子どもには、いつも輝くものが目の前に現れてきます。
それを追いかけているだけで、子どもは身体も精神も成長していきます。
ボールをうまくさばけるようになるのに熱中する子もいます。
手芸に熱中する子もいます。
自動車に興味を持つ子もいます。
料理に興味を持つ子もいます。
それは、「目標を持って頑張る」とは、まったく性質の違うものです。
輝いているものが目の前にあるから、それをする。
それが、子ども時代です。
大人から何かを伝えていくのもよいことです。
子どもは、大人のできることを、すばらしい、あれができるようになりたいと見
ているものです。
われわれが、友達同士で、「こんなおもしろいものがあったよ」「これが役に立
ったよ」と伝えるように、子どもに伝えればいいのです。
でも、それはハードルを示し、飛べたかどうかで評定していくこととはまったく
違います。
大人になっても、輝くものが見えていること。
だれでも、そう生きたいのではないかなあ。
古山明男