・賞罰、点数と競争は破壊的

 

賞罰は、誉められたくてやるだけ、罰せられるのがいやでやるだけの人間を作り出します。我々は、大人がいなくなったとたんに正反対のことをし始める子供を育てたいのでしょうか。認められなければ善を行おうとしない子供を育てたいのでしょうか。
点数をつけて子供に努力させること、生徒を互いに競争させることは破壊的です。それは人間を浅薄にします。大事なのは物事を学び取ることそのものであり、点数を取ったり競争に勝ったりすることではありません。競争に勝った子は何かを知っているだけで偉いんだと感じがちですし、競争に負けた子は自信と意欲をなくし、物事を学び取らなくなります。

子供たちが駆けっこをしたり、スポーツの技を競ったりします。これは、楽しいものです。自発的に競争するとき、子供たちは、必ず、その場でだけすむような競争をし、あとに持ち越さず、いっそう仲良くなれるようにやっています。
大人が子どもにノルマを課して、勝った者を褒め、負けた者を辱めるのは、卑劣です。大人が自分は楽をして、アメとムチで子供を操ろうとしているのです。これは、道徳的退廃を生み出します。

何かができないからと叱責するのは正しいことでしょうか。できないのは悪い事でしょうか。できる、できないは善悪の問題ではありません。私たちは、できるできないに関して、もっと援助的であるべきです。

教育のもっとも重要な部分は、点数をつけることが不可能です。お子さんは、健康でしょうか。楽しそうでしょうか。意欲的でしょうか。誠実でしょうか。自分の感受性に根付いているでしょうか。
こういうことが、点数にできるでしょうか。

もちろん、子供自身が客観的な点数付けを望む場合もあります。それはかまいませんし、そのための手段ならいくらでもあります。

 

→ 社会性について