評価ではなく 遊び心を

古山です。

おもしろい心理実験を紹介します。

バージニア工科大学の心理学者達が、大学の学生センターで学生達がビリヤード
をするのを見守りました。
最初は目立たないように観察し、その後、プレイヤー達に自分のパフォーマンス
が評価されていることがわかるようにしました。

その結果、熟練者は観察されているとわかると成功率があがりました。
新米は、成功率が落ちました。

他の実験でも同じような結果が出ました。
自分のパフォーマンスが観察され評価されていると知ると、すでに高いスキルを
持っている人たちの結果は良くなり、スキルに乏しい人たちの結果は悪くなりま
した。

この結果は、難しい数学の問題を解いたり、哲学者への反論を考えるなど、知的
な課題ではよりいっそう顕著に表れました。

創造的な思考や、難しいスキルを学ぶ場合には、観察者あるいは評価者の存在は、
ほとんどすべての参加者の妨げになりました。

評価者の地位が高いほど、そして評価の結果として生じるものが大きいほど、学
びの抑制になりました。

評価は、致命的な欠陥を持っているのです。それは、新しいスキルを学んだり、
新しい問題解決の仕方を身につけたり、創造的な活動に取り組んだりする際の、
理想的な遊び心の状態とは正反対の心理状態を作り出します。

(「遊びが学びに欠かせないわけ」 ピーター・グレイ著 築地書館 p173-4
より)

 

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古山明男

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