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文字への架け橋

古山です。

R.シュタイナー「現代の教育はどうあるべきか」より

「現在の形に発展した文字と人間の間には何ら内面的な関係がない。文字は人間
にとって「小悪魔」であり、我々はまず文字への架け橋を見出さなければならな
い。」

 

小学校低学年でお勉強に躓いている場合、原因が大きく言って二つあります。
一つは学校環境に恐怖を持ち、「逃げる、切れる、固まる」を繰り返している場
合です。お勉強どころの話ではありません。
もう一つは、この「小悪魔」に絡め取られている場合です。個性の違いがすごく
ありまして、ある年齢まで豊穣さを中心にした発達経路を取る子どもたちがいま
す。こういう子どもたちは、感受性が豊かなゆえに、そうなるのです。豊穣なも
のがただのインクの染みになったとき、何がなにやらイメージが湧かず、ごく表
面的な模倣をするしかなくなっているのです。学校では、「頭が悪い」と思われ
ています。

5個あるドーナツを3個食べれば残りは2個だということが分からない子はいませ
ん。ところが、それを

5-3=2

と表現すると、どういうことなのか見当がつかなくなるのです。

この架け橋を作るのは、本の読み聞かせが優れています。
「文字の世界の中に、豊かな世界が詰まっているのだ」ということを伝えること
が、もっとも大事なことです。
学校の国語の「作者は何を言いたいのですか」式のことはやらず、面白さ、感動
を共にすることです。

それでも、算数の記号に親しませることは、簡単なことではありません。
「おっちゃんの算数教室」のシリーズは、この文字への架け橋を作ることを最大
の目的にしています。加減乗除の演算をキャラクターにして、感情や意思を持た
せています。

まだまだ改良点は多いのですが、だいたいの基本線はできたかと思います。

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古山明夫

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