最近、自分の母親のことをよく思い出します。
胸に抱かれたいと思います。
10年前だったら「もう、抱っこしてもらってどうこうなるようなトシじゃないし
ねえ」と言っていたでしょう。
でも今は、素直に抱いてもらえると思う。
母が私にしてくれたことで、「これは失敗でしょう」と思うことがあります。
台所のお手伝いで、「おまえは、何もしないのが一番のお手伝いなんだよ」とよ
く言ったことです。
母が私に教えてくれたことで、これは一生の役に立ったということがあります。
習い事をさせられている子をみて、「まるでサーカスで仕込まれている動物みた
いだね」と言っていたことです。
その後、教育論を振り回す人間になりました。けっきょく、「子どもをサーカス
の動物にしてはいけない」と言っているだけの気がします。
古山明男